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◇◇ 法師温泉 (群馬県)◇◇
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作者:未知 文章来源:YOMIURI 点击数 更新时间:2004-5-22 21:56:00 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语 |
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明治時代にタイムスリップ?
今は亡き往年の大スター、高峰三枝子と上原謙がモデルとなって、旧国鉄のフルムーンのポスターがここで撮影されて以来、法師温泉の名は一躍全国区になった。 その2人が混浴した鹿鳴館風の大浴場は何度訪れても斬新だ。明治28年に建てられたこの混浴の大浴場、杉の梁(はり)にブナやモミジなどの板が使われた純和風の湯殿なのだが、木枠の窓が粋なことに洋風のウインドフレームときている。 田の字形の大浴槽に敷き詰められた玉石の間から、42・9度の石膏(せっこう)泉が自然湧出(ゆうしゅつ)してくる。水1滴加えず沸かすことなくそのまま適温となる法師の湯は、究極の温泉といっていいものだろう。実際、熟成されたまろやかな湯の感触に酔いしれてしまった。 一軒宿、法師温泉「長寿館」の歴史は古い。平安時代の行脚僧、弘法大師が巡錫(じゅんしゃく)の折にこの名湯を発見したと伝えられる。その頃とそう変わらない清流が敷地内を流れる。そう思わせるほどの心の琴線に触れる川音なのである。 標高800メートル、三国峠の山懐に抱かれた法師に引きつけられて、文人墨客がここに滞在した。与謝野晶子・鉄幹、直木三十五、河東碧梧桐、川端康成……。 明治8年に建てられた本館を見ると江戸時代の旅籠(はたご)にでも来たような錯覚に陥るが、与謝野晶子・鉄幹夫妻が逗留(とうりゅう)した部屋などは、吹き抜け風の惚(ほ)れ惚(ぼ)れする造りで、法師温泉の品格を12分に垣間見させてくれる。
(松田忠徳・札幌国際大教授)
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