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◇◇ 別所温泉 (長野県)◇◇

作者:未知 文章来源:YOMIURI 点击数 更新时间:2004-6-1 8:29:00 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语

マツタケづくし

 「今年の出来は格別良いみたいですね」

 マツタケのシーズンをまえに、かしわや本店の女将(おかみ)・山内恵子さんはうれしそうだ。「信州の鎌倉」をキャッチフレーズに、塩田平の山際に点在する古寺めぐりコースが人気の温泉だが、秋はマツタケと決まっている。

 というのも背に負う山々が赤松林で、昔からマツタケの名所として知られてきた。シーズンに入ると、今でも10軒ほどの「山小屋」が開かれ、マツタケ料理を食べさせる。

 昔は「マツタケ狩り」もできたそうだが、収穫が減り、高級食材となった現在、さすがにそれは叶(かな)わず、収穫が多かった日などに「グラムいくら」という形で、お土産に売っている程度になってしまった。

 9月13日前後から季節料理として特別に支度する旅館も多く、山内さんのところでも宿泊料プラス1万円でマツタケづくしを出している。「特に秋を楽しみに来湯するお客さまも多い」そうだ。

 鎌倉時代からの湯歴を誇る温泉だが、最近は下水道の工事に伴い、道路が敷石畳に張り替えられ、旅館街もすっきりとした雰囲気をかもしている。

 昭和初期の映画『愛染かつら』の舞台としての古いイメージから一変。最近は「真田幸村ゆかり」の外湯が池波正太郎ファンを集め、戦没画学生の作品を展示する美術館「無言館」目当ての客も多く、新たな文化の香りを漂わす温泉地になってきている。

(竹村節子・旅行作家)

地図
メモ

長野新幹線上田駅から上田交通別所線で約30分、終点下車。
車は上信越自動車道上田菅平ICから約40分。
宿は旅館など18軒。
マツタケ料理は旅館、山小屋とも11月上旬ごろまで楽しめる。また、上田駅発着の上電バスの定期観光バス「信州の鎌倉古塔めぐり」が11月30日まで1日1便運行。観音下駐車場や無言館も経由する。
問い合わせは別所温泉観光協会=TEL 0268・38・3510。

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